肩を固めない
四十肩を予防するには、肩の筋肉や関節を固めてしまわないことも重要です。
筋肉や関節を固めないためには、冷やさないこと、負荷をかけ過ぎないこと、筋肉を緊張させるデスクワークに気をつけることです。
冷やさない
肩を冷やすと、筋肉が固くなってしまいます。
それは体が冷えることで筋肉も血管も収縮してしまい、血液循環が悪くなってしまうからです。
そうなると、細胞組織内の老廃物も除去されず痛みを感じやすくなります。
筋肉や腱が冷えた状態で腕を上げたり重い荷物を持とうとすれば、筋肉や腱を傷めてしまうでしょう。
夏のエアコンも肩を冷やすことがあり、要注意です。
お風呂で体が暖まった状態でストレッチをしたり、肩周りを動かすことは有効です。
また、肩サポーターを装着するなら冷えを防ぐこともできるでしょう。
急性期には肩を冷やすことが炎症を鎮めるいい方法です。
野球のピッチャーが投球後に肩をアイシングで冷やすのは、急性期の炎症を鎮めるためなのです。
しかし、慢性期や回復後の予防には、冷やさないで温めていきましょう。
負荷をかけ過ぎない
筋肉や関節に負荷をかけ過ぎないことも四十肩予防に重要です。
荷物を持てば、肩関節に負荷がかかります。
買い物に行けば、野菜に牛乳に豆腐にと重いものを持たなければなりません。
その場合に腕に引っ掛けて持つのは、肩関節にかなりの負荷をかけてしまいます。
スーパー店内で買い物をするときにはショッピングカートを使って、肩に負荷をかけないようにしましょう。
できるだけ体の中心近くで荷物を持つほうが、肩への負荷は少なくなります。
肩に掛けてしまうのもいいかもしれません。
高い戸棚や書棚から物を出し入れするのも、肩に負荷がかかります。
重い荷物を高い所から出し入れしなければならないなら、踏み台などで体を高くして出し入れしましょう。
壁や天井の修理や塗装などをするときも、肩に負担がかかります。
長時間、上を向いた姿勢で作業を続けないことが肝心です。
デスクワークに注意する
デスクワークでパソコンモニターを見つめる、キーボードを叩くといった作業をすることが多いかもしれません。
そうした作業はどうしても筋肉の緊張が続いて、肩を固めてしまいがちです。
視線より高い位置にあるモニターを見つめていたり、目が悪くて顔を近づけて目を凝らしていたりすれば、首から肩の凝りはひどくなるでしょう。
デスクワークをするときには、時々休憩を入れて目を閉じたりして体を休めましょう。
立ち上がってコーヒーを自分で入れにいくのも効果があります。
座ったままできるストレッチも試してみましょう。
両肩を前後させて、肩甲骨を近づけたり離したりすると、柔軟性が戻ります。
バタフライのように肩を回すのもいいでしょう。
筋肉の緊張が続くと血行が悪くなり、疲労物質が溜まってしまいます。
疲労物質が溜まると痛みや違和感を感じます。
いわゆる「肩こり」です。
痛みを感じれば人間は誰でも緊張しますので、さらに筋肉が固くなるという悪循環が始まってしまうのです。
筋肉が固くなれば、肩関節の可動域も狭くなり、炎症も起きやすいのです。
デスクワークをするときには、定期的に体を動かして血液を流してあげることが四十肩を予防するいい方法になります。