ページの先頭です

リハビリ体操

四十肩も回復期になると痛みはかなり取れてきますが、これまで肩を動かさず安静にしてきたおかげで、かなり筋肉が固くなってきて動きにくいでしょう。
回復期では、筋肉を動かすことに主眼を置いて体操をしていきます。
だんだんと、腕や肩の可動域を広げていきます。

アイロン体操・コッドマン体操・振り子体操

アイロン体操は、コッドマン体操や振り子体操とも呼ばれています。
コッドマンさんが考案したからです。
アイロンや水の入ったペットボトルのような重いものを、肩を傷めた方の手に持ちます。
もう片方の肘をテーブルにつき、90℃ほど前かがみになります。
その状態でアイロンを持った腕を左右に振ることでアイロン体操を行なうのです。
痛みが残っているとどうしても動かしにくいものですが、この体操なら痛みなく動かしていけます。
腕を肩から動かすことで、拘縮をほぐしていくのです。

棒体操・タオル体操

棒体操は、60センチくらいの棒かタオルをもっておこなう体操です。
まずは、両手で棒の両端を握り、肘を伸ばしたまま手を上げていきます。
いわばバンザイの格好です。
次に、両手で棒を握ったままその棒を頭の背後に下げていきます。
棒を背負うような形です。
両手を体の前に戻し、水平に旋回させます。
次に、いったん棒から手を離して背中で棒の両端を両手でつかみ、上下させます。
こうした体操で肩関節の柔軟性をつけていきます。

滑車運動・プーリー体操

滑車運動は、まだ自力で腕が上がらない時にも腕を上げて可動域を広げるのに役立つ運動です。
プーリー体操とも呼んでいます。
天井に取り付けた滑車にロープを引っ掛けます。
ロープの両端には手でつかめるようなハンドルを取り付けます。
これで準備は完了。
両手でハンドルを握り、ゆっくり片方の手を下げていきます。
片方を下げるにつれて、もう片方の手は引っ張られて上がっていきます。
上がりきったらしばらくその状態を維持して、次に反対の手を引っ張りあげます。
その繰り返しで、自力では上がらない腕を動かして可動域を徐々に広げていけるのです。

ROMエクササイズ

ROMエクササイズとは、関節可動域の訓練のことです。
ROMはRange of Motionの略で、関節可動域という意味になり、腕や肩が動く範囲のことです。
四十肩ではこの関節可動域が極端に狭くなってしまうため、徐々に広げていく必要があるのです。
自力で行なうROMエクササイズと、理学療法士によって行なわれるものとがあります。

回復期にはこうした体操や訓練によって、徐々に関節可動域を広げていくと共に、必要な柔軟性や筋肉をつけていくのです。