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炎症の起こる部位

四十肩になると、肩に痛みが走って腕を動かせなくなります。
腕を上げたり、後ろに回したりもできないのです。
それは肩の周辺に炎症が起こるためです。

肩の関節は主に3つの大きな骨で構成されています。
二の腕を支える上腕骨に、背中側にある大きな三角形の肩甲骨、そして首周りの細い鎖骨です。
そして、この骨を腱板がつなぎ、骨の周囲には潤滑液が満たされた滑液包が取り囲んでいます。
骨格を取り囲むようにしていくつもの筋肉が発達しており、骨と骨をつないで稼動させるインナーマッスルがあります。
こうして肩の関節は、時に180℃以上の可動域を誇るのに外れないで済み、重い荷物を持ち上げたりボールを遠くまで投げたりできるです。

肩の周囲にいくつもある滑液包が炎症をおこして四十肩を引き起こすことがあります。
その名の通り、四十代や五十代に発症する事が多いため、老化との関連が深いと考えられています。
しかし、原因としていくつか説があげられているだけで、これだ!となかなか断定できないのが歯がゆいところです。

骨や関節の老化に伴って、肩甲骨と上腕骨をつないでいるカフ筋の腱板が衰えていき、その結果として血液循環が十分でないために炎症を起こす、という説明もあります。若い頃は体全体が柔軟であるものですが、老化と共にどうしても硬くもろくなっていきます。筋肉と骨をつなぐ腱も例外ではありません。どうしても硬くもろくなっていき、若い頃には耐えられた負荷にも音を上げてしまうのです。

また、肩関節周囲の滑液胞が炎症を起こすという説もあります。
滑液胞には普段であれば少量の液体が収められていて、体を動かした時に骨や筋肉、皮膚、靭帯といった体を構成する部位同士が摩擦を起こさないように滑らかにする役目を果たしています。
ところがこの滑液包が炎症を起こすと液体が増加してしまい、腕を動かすたびに摩擦がおきて痛みが生じるというのです。
この滑液包の炎症は、使いすぎから発生することもあります。
手芸や裁縫といった細かい作業に没頭してしまい、体も動かさずに一日何時間も集中して作業していると、滑液包の炎症を引き起こしてしまうようです。
また、重すぎる荷物を持つ、強い衝撃が加わるといった大きな負荷がかかることから炎症を引き起こすこともあります。

炎症ですので、急性期は痛みを抑え、その後炎症を鎮めていき、最後は再発防止に努めることになります。
腕を動かせないと、まるでロボットにさせられたような不自由な気分です。
髪も洗えない、着替えもできない、高い棚から出し入れできない、と制限が多いのもイライラします。
でも、なんとか乗り切る方法があるものですから、家族と笑いながら乗り切っていき、いい思い出にしてしまいましょう。